私は保険診療での眼形成、涙道手術を少なからず執刀させていただいています(年間500~600件程度)。
しかし、それだけでなく美容クリニックで自費診療の手術も執刀させていただいております。
自費診療での手術を執刀し始めた時に最も感じたことは、
保険診療での手術と比べ、自費診療での手術で最も重要視されるのが「まわりにバレない」ということでした。
職人気質の私からすると、100点のまぶたを作る「「きちんと切開する眼瞼下垂手術」と比べると埋没法はどうしても術後の結果にアラが見えてしまいます。
しかし、「上まぶたのたるみが気になるけど、周りにバレたくないから少しだけ変化させたい」という気持ちもわかります。
ということで前置きが長くなりましたが、今回は「埋没法の二重手術はまぶたのたるみ取りに対して何才まで効果があるのか?」ということに関して、今までの経験をふまえたお話をさせていただきたいと思います。
埋没法はまぶたの開き具合は全く変わりません。以前も「二重手術 埋没法は本当に腫れないのか?(二重手術 埋没法とは?)」でも書かせていただきましたが、まぶたに糸を数カ所貫通させてまぶたの筋肉と皮下に癒着を作ることで二重を作るだけです。
しかし、二重というのは機能面でも重要な役割を果たしています。
一つはまつ毛を前に向かせて視界を確保する。
そしてもう一つが、皮膚の防波堤を作ることでたるんだ皮膚が落ちてこないようにする、ということです。
つまり埋没法の二重手術で通常よりも高い位置に二重を作り、まつ毛に乗っかってくる皮膚を無くし、見かけ上たるみがないようにする。
これが、埋没法の二重手術でのたるみ取りの原理です。
そして、ここで問題となるのは「どれくらいのたるみまで治療することができるのか?」ということです。
そしてそれは「埋没法は、二重幅をどれくらい広くできるのか?(上から皮膚が被さってきますから、見た目の二重幅は広くなりません)」ということになります。
私の経験上、二重幅は13mmくらい、年齢は50才くらいまで、だと思います。
「埋没法の二重手術 瞼板法と挙筋法の違いとは?」でも書かせていただきましたが、埋没法の手術を執刀する時は、私は安全な挙筋法を選択します。
教科書的には眼瞼下垂になるリスクはありますが、顕微鏡で繊細な手術をすればまず問題ありません。
しかし、二重の幅を広げる時にまぶた裏の深い位置に糸をかけますから、どうしても物理的な限界があります。
それが二重幅13mm、年齢でいうと大体50才以下なのです。
そして、私が切開法をお勧めすることが多いのは、
① 100点満点のキレイなまぶたを作れる。
② 皮膚のたるみが多い場合でも対応できる。
こともありますが、最大の理由は
③ 私は顕微鏡で手術をするので、繊細な手術が可能で術後も腫れづらい。
ことです。
コンスタントに年間500件以上の手術を執刀させていただいているおかげです。
眼瞼下垂手術の動画はこちらから↓

時間:約1時間(両側)
金額:約15000円(1割負担) 約45000円(3割負担)(両側) 保険適用時
リスク:内出血、術後腫脹、再手術
埼玉県 Pelle Salone